THE ART OF CARTIER / フランス宝飾芸術の世界展_図録

先日、とある古書店に立ち寄り購入した図録「THE ART OF CARTIER /フランス宝飾芸術の世界展」。奥付を見ると1995年4月8日〜5月28日に経けて東京都庭園美術館で開催された展覧会の図録のようで約400ページに渡り展示された作品の図版から詳細な出品リスト、評論家や学芸員による解説、年表と読み応えのある内容でした。記載によるとカルティエ洋式の変遷を裏付ける貴重な作品群を展示し紹介するのはアジアでは初めてのことだったようです。
解説によると古くは1860年頃の第二帝政時代の作品から大恐慌、第二次世界大戦を経て1960年台の作品まで豪華絢爛の時代もそれほど繁栄していなかった時期も世相を反映してきたカルティエのスタイルの変遷を追うことができる展示だったようです。

一部内容を紹介すると….

左ページ:スーダン風ブレスレット(1919年)象牙、エナメル、ダイヤモンド、ゴールド、珊瑚
右ページ:スーダン風ブレスレット(1921年)プラチナ、ゴールド、エメラルド、サファイア、ダイヤモンド、エナメル

左ページ:コメット・クロック(1920年)メノウ、エナメル、ゴールド、ダイヤモンド
右ページ:フォト・フレーム付き置き時計(1922年)ゴールド、エボナイト、エナメル

左ページ:ブレスレット(1926年)プラチナ、クリスタル、ダイヤモンド、オニキス、ルビー、エナメル
右ページ上:花瓶形ブローチ(1927年頃)プラチナ、ラピスラズリ、ダイヤモンド、ルビー、オニキス
右ページ下:中国風花瓶のブローチ(1928年)プラチナ、ゴールド、ラピスラズリ、珊瑚、ダイヤモンド、エメラルド、エナメル

このように華麗なコレクションが何ページにも渡り紹介されています。

アール・デコ様式を尊重した設計の東京都庭園美術館の館内にカルティエの作品の数々が展示された様子を想像するだけで夢のような展覧会だったことが容易に想像できますね。

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